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ミドルシニア課題に対する私たちの視点

私たちパーソルキャリアコンサルティングは、ミドル・シニア期に訪れる課題(以降、ミドルシニア課題)へは、課題を生まないための「予防」と課題を解決する「対処」の2つの観点が大切だと考えています。
ここでは、ミドルシニア課題とその要因、そしてその中でポイントとなる3つの視点「キャリア自律」「職域の拡大と多様化」「人事制度・運用改革」についてご案内いたします。

「ミドルシニア課題」とその要因 01 組織の高齢化が、「ミドルシニア課題」のプライオリティを
押し上げる

日本企業において正社員全体が高年齢者偏重組織であることを表す「ひょうたん型」「ひし形」「ワイングラス型」「 ピラミッド型」であると答えた企業は、全体の約84%にのぼり、ホワイトカラーの職種に絞った場合にも、高年齢化組織と回答した企業は80.7%と高く、日本企業の従業員の人員構成はいずれも高年齢化が進んでいます。

高齢者
偏重組織(計)84.0%

ひょうたん型

ひょうたん型

ひし型

ひし型

ワイングラス型

ワイングラス型

逆ピラミッド型

逆ピラミッド型

正規社員

25.8%

23.0%

22.0%

13.3%

ホワイトカラー正社員(管理・人事・経理・営業・技術・
研究部門等に従事する者

21.8%

22.0%

23.0%

13.9%

※n=800  ●従業員の年齢構成(人員構成)[パーソル総合研究所「70歳雇用・組織高年齢化時代の人材マネジメント」より]

このように、ミドル・シニア層は、日本企業の中で大きな割合を占めていますが、一方で、終身雇用の終焉、役職定年の導入をはじめ、これまでの様々な人事施策の影響からミドル・シニア層のパフォーマンスが停滞しがちであるという現実があります。
より良い生産性が求められている昨今、ミドル・シニア期に訪れる課題に対して、若手世代に対する「予防」とミドル・シニア世代に対する「対処」の観点が大切です。

高齢者偏重組織 日本企業の

84.0%

ミドル・シニア層のパフォーマンス停滞

  • 終身雇用の
    終焉
  • 役職定年の
    導入
  • その他
    人事施策

ミドルシニア課題は、
予防対処が必要

「ミドルシニア課題」とその要因 02 ミドル・シニア人材に訪れる現実とのギャップ
〜2つのターニングポイント〜

新卒一括採用から職種に縛られない異動・転勤を伴う、終身雇用を前提とする日本の雇用慣行の中で、長年活躍してきたミドル・シニアの多くは、そのキャリアの中で2つのターニングポイントを経験するといわれています。
このターニングポイントが、いわゆる「現実とのギャップ」となってミドル・シニア層の眼前に立ち現れるのです。

ターニングポイント01

4245

42.5歳で出世意欲者が低減、45.5歳でキャリアの終わりを意識し始めることがわかります。

出世(昇格)に対する意欲の変化

42.5歳で出世したいと思わないが出世したいを上回る

キャリアに対する意欲の変化

45.5歳でキャリアの終わりを意識しているが、意識していないを上回る

ターニングポイント02

役職定年前後

役職定年は、重要な仕事を若手に回す傾向となり、チャレンジ精神の低下・モチベーションの低下、喪失感などを招きやすいことがわかっています。

役職定年後の仕事に対する意識の変化

ネガティブな意識変化は、モチベーション低下や喪失感、会社に対する信頼度の低下など

「ミドルシニア課題」とその要因 03 モチベーション低下の構造

モチベーションの低下は、社内における役職やポストに関する『漠然とした期待』と『直面する現実』とのギャップにより発生します。
このギャップを少なくし、社会に与える意義や自分にとってのやりがいに基づいて仕事を捉えるよう、ミドル・シニア人材のキャリアに対する意識をシフトする機会が必要といえます。

モチベーションの源泉は将来も現在も変わらない

3つの視点01

キャリア自律意識の促進

働きがいの再発見・定義

実情

モチベーションの低下

社内における役職やポストに関する
『漠然とした期待』と『直面する現実』との
ギャップによりモチベーションの低下が発生。

社内における役職やポスト

ギャップによる
モチベーション
低下

漠然とした
期待

直面する
現実

躍進支援

環境・時代の変化を踏まえた
キャリア観の見直し

社内の役職・ポストを志向するキャリア観から
社会に与える意義や「やりがい」「生きがい」に
基づいて仕事を捉えるキャリア観へ変わる機会が必要

役職・ポスト
志向

やりがい・
生きがい志向

3つの視点02

職域の拡⼤と多様化

期待値の調整 広い意味での居場所づくり

実情

役割変化への対応が
進まない

知識・技能の陳腐化や、人事主導の一律異動・
配置によってキャリアパスが描きにくくなり、
職務変化への適応が難しい。

職務変化への適応が鈍い

キャリア
パスが
描きにくい

知識・技能
の陳腐化

一律異動・
配置

躍進支援

人材の社内外流動化と
人的資源最適化

従業員の経験やスキルを活かし、
社内や社外で活躍できる
機会を提供する個人の意思に基づいたキャリア選択や
マッチング施策などの仕組みを充実化させることが必要

人事主導の
一律異動・
配置

個人の
意志に基づく
キャリア選択・
マッチング

3つの視点03

人事の制度・運用改革

役割・職務に紐づく成果基軸

実情

役割と処遇の
ミスマッチ

役割変化したが処遇は高止まりしており、
成果と処遇がミスマッチを起こしている。

役割と処遇のミスマッチ

ミスマッチ

役割変化後
の成果

高止まり
する処遇

躍進支援

役割・職務に紐付く
成果基軸制度へのシフト

従来型の年功序列的な人事制度運用から脱却し、
役割や職務に紐付いた、成果を基軸とする
制度運用への改革が必要。

年功序列的
人事制度

成果を
基軸とする
制度運用

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