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事例紹介

ミドルシニアの90%以上が「自己理解できた」行動の変化を生み出すキャリア研修

ライオン株式会社

先に迫る人生を見据えて

“人生100年時代”である昨今、60歳や65歳で定年退職を迎えても、その後の人生がまだまだ続きます。
しかしミドルシニア世代の多くは、目の前にある仕事や家庭、暮らしで手一杯で、
自身のキャリアの棚卸しに手が回らない人も多いのではないでしょうか。

そんなミドルシニア人材に、先に迫る人生を見据えて「キャリア自律」し、
理想のライフキャリアプランを描けるようになってほしい。そんな思いからパーソルキャリアコンサルティングと連携し、積極的な取り組みを進めているのがライオン株式会社です。

その背景にある価値観や具体的な取り組み、その結果などを、人材開発センターの稲原隆二氏に伺いました。

※新型コロナウイルス感染症の感染防止のため、衝立を使用して取材を実施しています。

ライオン株式会社

人材開発センター 稲原 隆二氏
1983年に入社後、24年間営業部門に従事。50歳で人事部へ異動して5年間ほど従事し、サスティナビリティ推進部にて勤務後、一度定年退職。その後再雇用にてカムバックし、現職にてキャリアデザイン・サポートの仕組み作りを行う。国家資格キャリアコンサルタント。

人生100年時代。自律したキャリアを考える「きっかけ」を作りたい

私は1983年にライオンへ入社し、営業部門に長く在籍しました。解熱鎮痛剤『バファリン』などを取り扱う薬品事業に携わってきました。

50歳のときに人事部へ異動し、まったく新しい領域にチャレンジすることに。採用教育から処遇まで、人事部門の多くに従事しました。サステナビリティ部門に異動した後、定年退職後に再雇用となってからは、人材開発センターにてキャリアデザイン・サポート全体の仕組み作りと企画推進を行っています。

パーソルキャリアコンサルティングの「CMP(キャリア・マネジメント・プログラム)」を導入しようと思ったのは、2019年7月に当社が「ライオン流 働きがい改革」を宣言したことが背景にあります。

この宣言をきっかけに、従業員一人ひとりの働きがいを高め、新たな価値を創出する人材の輩出や、労働生産性の向上などにつなげる取り組みを行うことになりました。具体的には「ワークスタイル」や「ワークマネジメント」などの軸に沿って、あらゆる制度の整備が始まったのです。

テレワークやフルフレックスなど、物理的なワークスタイルの改定と併せて、「自由な働き方を実現するためには、キャリア自律が必要」という考えのもと、社員がキャリア自律して最良な働き方を見つけていけるよう、セミナーやキャリア相談などを体系化する取り組み(キャリアデザイン・サポート)を始めました。

当社の要望を汲み取り、最適な形にカスタマイズした研修プログラムだったから

当社の社員の年齢構成比が高いのは50代です。社内人材を活性化させるためには、まずはこの50代を含めたミドルシニア人材のキャリア自律を優先すべきだと考えました。

そこで2019年8月にミドルシニア人材向けの研修プログラム導入の検討を始めます。他社との情報交換などを経て、同年12月にはパーソルキャリアコンサルティング社と契約し、2020年から研修プログラムを実施してもらっています。

キャリア研修導入の検討において、当社に元々あったe-ラーニングのプラットフォーム「ライオン・キャリアビレッジ」との相性が良い研修かどうかが、選定時の重要指標でした。というのも、人材研修会社の中には「2日間の研修しかできない」「対面での研修しかできない」など、制約の多い研修会社もあったからです。

パーソルキャリアコンサルティング社を採用した大きな理由は、当社の要望を汲み取って最適な形にカスタマイズできる研修プログラムであったからです。また、その柔軟に対応いただく姿勢が信頼できるパートナー企業だと感じ、検討の末に採用しました。

また初回導入から継続してサポートいただいている理由は、受講した社員からの満足度が高いからです。そのため現在も継続して、研修プログラムやキャリアカウンセリングなどについて広く相談しています。

45歳と50歳以降の2種類。気楽に参加できるボリュームでカリキュラムを作成

現在、1日もしくは半日のオンライン研修プログラムを実施しています。プログラム内容は、自身の強みや価値観を分析するなどの「自己理解に関するプログラム」や、これまでの業務内容などについて分かち合う「グループシェア」、その他ワークなどを盛り込みました。

セミナーは大きく分けて2種類。45歳の社員が必須で参加するセミナーと、50歳以降の社員が希望制で参加するセミナーがあります。管理職・一般職ともに参加可能です。

当社は、社員がよりアクティブに行動するためには、キャリアの相談に対して丁寧に答えることが大切だと考えています。キャリア研修は、あくまでその相談にいくためのきっかけ。なるべく参加者の負担にならず、気楽に参加できるボリュームでカリキュラムを作成し、コロナ禍でもあったのでオンラインで実施しています。

受講資格を45歳と50歳以降と2つ設けたのは、それぞれの年代に応じた、キャリアへの意識づけをしたかったからです。“人生100年時代”となった昨今は、定年退職後も再雇用やアルバイトなどという形で働くほか、ボランティアや地域活動、趣味に勤しむなど、アクティブに生活する日々が続きます。

45歳の方には、50歳を迎える前から自分のキャリアプランについて真剣に考える時間を持ってほしいという意味を込めて、セミナーを設けました。

とはいえ、50代にも悩みは多いものです。そのために50歳以降のセミナーは自由参加式とし、来たる10年後に向けて少しでもキャリアについて考えるチャンスにしてもらえればと思っています。

CMPによって己を知り、さらなる行動変容を生み出す

CMPの導入から2年ほどで、45歳対象のセミナーは通算320名が、50代対象のセミナーは通算165名が参加しました。終了後にはアンケートに回答してもらっているのですが、「キャリアデザインについて理解できましたか」や「自分自身のことを整理できましたか」という質問に対して、90%以上が「理解できた」「整理できた」と回答。参加者は自分自身やそのキャリアについて、しっかりと見つめ直せたのではないかと感じています。

最近はセミナー受講後、副業にチャレンジするような人もいて、行動に移すミドルシニア人材が少しずつ増えています。行動変容までには長い時間がかかると思いますが、今後も自己理解が進むことでより多くの行動に結びついていけばと願っています。

セミナー内容については、「自己理解」に関するプログラムは非常に評判がよいですね。「会社の外でどの程度役に立つのかと不安だったけれど、知らないうちにポータブルスキルが身についていると知れてよかった」という声を多くいただいています。

またグループシェアについては「同年代の方たちと価値観を自己開示しながらやり取りをすることが、とても役に立った」「自分では気づかない強みを共有してもらえた」などの声も。

一方、コンパクトに圧縮したプログラムのため、「キャリアデザインについて知ることができても、デザインをするための時間が少し短い」という声もありました。この点は今後改善していきたいです。

会社を挙げて「社員の幸せ」をサポートしていく

今現在の50代の社員がシニア層になったとき、シニア人材としてどれだけ活躍してくれるかがキーポイントです。

そしてその方たちがさらに5年、10年と働くであろうことを見据えたときに、「自分たちで自分の道を決めてもらう」という支援は必要だと考えています。

シニア社員が定年を迎えるときにサポートするのでは遅いので、50代から事前に準備をしていくというのが大切です。これは当社に限らず、日本で長く営むメンバーシップ型企業において、重要な視点ではないでしょうか。

キャリア研修は、自分自身のポータブルスキルなど「知識を理解するためのツール」なので、それ単体では意味がないと思います。知識をインプットしたら、キャリアカウンセリングを実施して個別のキャリアの棚卸しをしていく。その上でさまざまなワークスタイルの制度を活用しながら、ライフプランを実行していく。つまり、研修をきっかけにして網羅的にキャリアを作り上げていくための仕組みを提供する必要があります。

今後はキャリア・マネジメント・プログラムだけでなく、その先のキャリアカウンセリング制度まで充実させていく予定です。

また、若手社員にも早い段階から「自身の未来をデザインできる人」になってほしいので、20〜30代の若手社員向けセミナーなども順次実施していこうと思っています。

「ミドルシニア人材支援」「キャリア自律」といっても、整備する制度や施策は幅広く存在します。そこで、対象年齢を絞ってスモールスタートするのが、比較的ハードルの低い選択肢です。当社は「最もキャリア教育を受けていない世代」であるミドルシニア人材にアプローチすることで、思考や行動の変化が多く出ているように感じています。

「人生の選択肢がたくさんあり、さまざまな道を選べた方が幸せに近づくんだ」と知ってもらえることは、“人生100年時代”を朗らかに生きる人が増える証。引き続き、社員の幸せをサポートしていきます。
(2022年5月取材)

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